« KCCH/オープンハウスのお知らせ | トップページ | KCCH/ありがとうございました »

2007/10/20

辻子の家/たわーはうす

Banner_zushi

<以下の記事は門脇によるレポートです>

Zushiimage

最近の都心回帰の流れの中で、郊外住宅地は微妙な立場にたたされています。
駅から遠い、文化施設やにぎわいがない、均一な居住者層による同時高齢化、、、。
今回紹介する高槻の辻子の土地もそのような範疇にくくられかねない場所です。
そこで実際はどうなのか、取材してまとめてみました。

提案地はJR高槻駅、阪急高槻市駅より南2.8kmのところ。自転車で15分、バスで10分というところでしょうか。地図を見て気がつくのは、ほとんど同じ距離で淀川対岸の枚方公園駅まで行けること。どちらからも遠い、と言えばそうですが、両方の都市圏を選べるとも言えます。また提案地から1.7km南には淀川河川公園が広がっています。枚方大橋を挟む両岸にあるこの公園はかなり大規模なものです。

Zushimap0

淀川河川公園マップ

高槻市

高槻近辺は、様々な種類の街の風景が折り重なって出来ています。
簡単に言ってしまうと雑多な感じはあります。
駅や公共施設を中心とした親密な繁華街、国道171号線や外環状線に沿って展開される郊外型の商業地、古くからの条里制の区画、古墳や城趾などの歴史的構築物、それと断片的に開発された宅地開発や団地。
これらがときにはパッチワークのように、時には透かし絵のように重ね合わされ寄せ集まっています。
だから「高槻市はこういう街だ」という全体のイメージを持ちにくいですが、それぞれのエリアは個性があります。
ここまではマクロな視点からの報告ですが、実際に行ってみるとまた異なる印象でした。

Zushimap1

提案地周辺は密度ある住宅街で、大阪外環状線から少し西に入った所にあります。
小川で区切られた住宅地は、外環状線から切り離されたエアポケットのような状態です。騒音などはあまりなく、居住地域らしい緑の多く見られる落ち着いた場所でした。このあたりは、こういった住宅地が延々とつながっているので、病院、保育園等はそこかしこに見られます。
何とも言えない、ふしぎなのどかさが広がっていました。

Zushimap2

Zushistream1

Zushistreem2

まず目につくのは緑の多さ。川沿いや歩道沿いだけではなく、各住戸の庭先、生け垣等がかなり緑化されています。
それはおそらくこの住宅が開発された年代とも関係するのだと思います。
間口一杯を駐車場にし、手間のかかる生け垣を避ける傾向が昨今の住宅地では見られます。それはそれで実用的なのでしょうが、花を咲かせてその楽しみを近隣と共有する感覚がまだここにはあるようです。

Zushistreet2

Zushistreet1

提案地近くには遊歩道がありました。ここは樹木が丁寧に管理され、大切にされているようでした。
向かいの家にはいい感じのイチジクの木、はす向かいも植栽がほどこされ、遊歩道の緑のエリアをそれぞれの庭先に引き込むような気遣いが、いい相乗効果を生み出しています。

Zushipathway

Zushipathway2

そこで今回の提案は、周辺の緑を引き込み、そしてまた近隣へとつながるように帰して行く、そんな住まいを計画しました。

Zushimap3_2

敷地は遊歩道から少し入った場所に位置しています。
東に4.2mの前面道路があり間口は8mで奥行きが10m以上あります。

周辺は、宅地開発当時の古い木造二階建てと比較的新しい木造三階建てが混在しています。
古い住宅は敷地内に緑地があり雰囲気がよく、新しい住宅は郊外には欠かせない駐車場を確保し機能性を重視しています。
そこでこの二つを両立させて、周辺になじむように緑地を配しつつ駐車場を確保して、便利かつ快適な住空間とすることを計画しました。以下、平面図に沿って説明していきます。

Zushiplan

建物は敷地の半分以下とし、駐車場2台分と緑地のための空地を確保しました。
しかしこのままでは床面積が少ないです。そこで建物を南側によせ北側に空地をつくることで、法令を守りながら鉄骨4階建てとし、法規上最大の床面積を確保しています。建物は細長いので、前面道路のみならず隣地との間にも余裕がありますし、威圧感をやわらげることができます。
さらに道路沿いのスペースに既存のモミジを植え替えれば周辺の生け垣、遊歩道と緑でつながります。

一階には緑地とつながる庇、二階は緑地を見下ろす出窓、三階は道路側の明るい出窓、四階は空へと開く天窓を設け、それぞれの階に応じて外部環境を取り込めるようにしています。

内部は、一階がダイニングキッチンとバスユニット、二階は前室付きのベッドルーム、三階はふたつに分割利用可能な広いベッドルーム、四階はテラスと天井の高いフリールームです。

フリールームはホームシアターやホビールーム、バー付きの第二のリビングルームとすることもできます。また分割すれば最大で4DKもしくは3LDKとすることができます。
4階にも水回りがありますので、下1,2階と上3,4階のセットで二世帯住宅にも可能でしょう。

Zushi_elv_sect

程よいスケール感覚と程よく成熟した住宅地で、その街の雰囲気を継承しながら住むことは、とても豊かなことではないのかなと、ふと調査やデザインをしながら思いました。

ところで、小さな視点から街の快適さを探す面白さは高槻全体でもあるようです。
例えば有名な所では高槻ジャズストリート。それから街の中のスポットを情報共有する試みもあります。

高槻ジャズストリート

高槻のええとこブログ
(高槻市都市産業部都市政策室)

マクロな視点では見えて来ない、実際の居心地の良さや愛着のある空間に多くの人が気づき始めているようです。

--------------------------------------
辻子の家/たわーはうす

所在地:大阪府高槻市辻子三丁目
交 通:JR高槻または京阪枚方公園駅より約バス10分
土 地:88.00㎡  ※詳細はLANDiSまで
構 造:鉄骨造4階建
建 物:145.80㎡(約44坪) ※詳細はカタチトチカラ/門脇まで
坪単価:65万円
特 徴:郊外の緑あふれる住宅地で二台駐車可能
地図:高槻市辻子までのアクセス

|

一戸建て住宅/ババ・スタイル」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/219899/16816870

この記事へのトラックバック一覧です: 辻子の家/たわーはうす:

コメント

コメントを書く